佐賀県警の科学捜査研究所に所属していた元職員がDNA鑑定で虚偽の報告などを続けていた問題。

佐賀県警の本部長は17日、県議会で謝罪した一方、「第三者委員会の設置は必要ない」との考えを示しました。

佐賀県警 福田英之 本部長
「県民の信頼、警察活動に対する信頼を大きく損なう事案であり、重く受け止めるとともに、県警察の責任者として深くお詫び申し上げます」

佐賀県警は、9月8日、科捜研に所属していた男性職員がおよそ7年半にわたってDNA鑑定をねつ造していたなどとして、書類送検しました。

佐賀県警の福田英之本部長は17日に開かれた県議会で謝罪したうえで、公文書の適切な取り扱いや科捜研での鑑定作業のチェック体制を見直す考えを示しました。

一方で、議員から詳しく調査するため第三者委員会の設置について問われると「公安委員会が警察外の第三者的な立場から、詳細に調査を確認した」として必要ないとする考えを示しました。

この問題を巡り、九州弁護士会連合会は17日、近藤日出夫理事長名で「科学鑑定が虚偽であったことは捜査や公判などの刑事司法手続きを歪めるもので到底許されない」などとして第三者機関による調査を求める声明を発表しています。