埼玉県八潮市で1月に起きた道路陥没事故を受けて、全国で一斉に行われた下水道管の調査で、長野県内では、2キロ余りにわたって管のたるみや腐食などが確認されました。
一方で、県では、それらの箇所では、陥没事故の危険性がないことを確認したとしています。

県では、国の指示を受け、5月下旬から7月下旬にかけて、県が管理する諏訪湖流域下水道湖周幹線と、千曲川流域下水道千曲川幹線の内、1994年度以前に建設された、直径が2メートル以上で、構造や地盤などの条件が、八潮市の事故現場と似た、およそ3.9キロを対象に、テレビカメラを搭載した機材や、水上ドローンを使うなどして調査しました。

その結果、諏訪湖流域の2か所、合わせておよそ1.3キロで、「原則1年以内に速やかな対策を実施する」とされる緊急度Ⅰに該当する、上下方向のたるみなどを確認しました。

また、諏訪湖流域と千曲川流域の双方の合わせておよそ0.9キロで、「応急措置を実施した上で、5年以内に対策を実施する」緊急度Ⅱにあたる腐食などを確認しました。

県では、それらの箇所で道路下の空洞調査を行い、陥没事故の危険性がないことを確認したとしています。

今後は、応急措置としてモルタルを使って腐食を防ぐ工事や、下水道管の内側を補強する工事などを実施するほか、今回の調査の対象から外れている1.7キロ余りについても、2026年2月までに調査を行うことにしています。