NAHAマラソン名物のひとつといえば、「コスプレランナー」たちの存在。
中でも、独自にその地位を確立しひときわ存在感を放つのが「リアルまもる君」です。
この格好で走り始めて今年で12年。これまで参加したマラソン大会は実に100以上を数え、名実ともに誰もが知るランナーに成長しました。
そんな彼は、一体なぜこの格好で走り、そもそもなにを目標に走っているのか。
リアルまもる君の信念に迫ります。

Q.誕生の経緯は?
リアルまもる君
「今でこそ宮古バブルなんて、人がたくさんいらっしゃってくれるが、当時(2011年)は夏場でも観光客も少なくて、何か宮古島をPRできないかなって思っていた時にちょうど銅像を見て、これを動かしたら面白いんじゃないかなと安易な考えで、じゃあどうやって動かすかというところでは、宮古島自体がスポーツアイランド宮古島宣言をしていて、スポーツと宮古島をかけ合わせて、この格好で外から人をたくさん呼べるようなPRができたら良いなと思って」
Q.宮古島まもる君との違いは?
リアルまもる君
「彼は交通安全の仕事、僕はスポーツのシンボルとしてやっている。全然毛色が違う。」
マラソン経験はおろか、スポーツ経験すらゼロだったというリアルまもる君。

活動を始めた2011年から続けているブログ「リアルまもる君の業務日誌」には、これまで参加した大会のレポートが事細かに書かれているほか-
マラソンに初めて挑戦する人たちに向けた完走攻略のポイントなど、記録よりも「完走」を目指すジョガーへのアドバイスもまとめられており、大会直前の閲覧数は多い時で2週間で5000件を超える日も。
なぜここまでマラソンにかけるのか。そこにはリアルまもる君の信念がありました。

リアルまもる君
「一人でも多く沖縄のマラソン大会、スポーツ大会に来ていただきたい。マラソンは走らなくていいんです。来てくれればいいんです。来るきっかけの一つとして、『マラソン』というのがわかりやすい。急に伊是名島に行こうなんてなかなかならないいけど、マラソン大会があるから伊是名島に行こうとか、伊平屋島に行こうとか、渡嘉敷島に行こうとか、きっかけですよね」
実績は知名度へと変わり、影響力も急上昇。
リアルまもる君
「走れば走るたびに応援の数が増えていき、やめにやめられない状況まで来てしまった感がある。僕に会いに県外から走りに来てくれるランナーがたくさんいる。彼らのためにも私は走り続けなければいけないということで、今はやめようという気持ちはない。やれるところまで、いけるところまで追い込んでいきたい」
しかし、上がりすぎた知名度がゆえに、こんな珍事も-。
リアルまもる君
「いちどだけ、バレたことがあります。声です多分。居酒屋で、もちろん何も付けていないですよ。居酒屋で飲んでいたら、すごい目線を感じてその人が近寄ってきて『すみません』と。『いつもは、お顔白くないですか?』って言われて、『(バレているー!!!)」と思って。なんでわかったの?』って聞いたら『声で』って言われて。」

最後に、リアルまもる君とどうしても見ておきたいところに行ってきました。ゴールテープが待つ、奥武山公園のゲート前です。
毎年、明と暗がくっきりと分かれる最後の壁。6時間15分以内にここを通過しなくては完走できませんが、ここで、リアルまもる君から有力情報が。


リアルまもる君
「私NAHAマラソンに限って言えば、一番うしろを走っているので、僕を目安に走ってみてください。一回みんなに完走してもらいたいNAHAマラソンを、そしたら分かる、あの良さが」
島を思う気持ちと、継続する力で、3年ぶりのNAHAマラソンを最後尾から支えます。