子どもたちが地域の歴史やおもてなしの心を学びます。山口県山口市の小学生が12日、地域の暮らしを支えてきた菜種油でろうそくを作りました。
ろうそくを作ったのは、秋穂小学校の6年生16人です。搾ったばかりの菜種油を鍋に入れて加熱し、凝固剤を入れて容器に流し込んでいきます。油が固まれば完成です。菜種油を使って、ポップコーンも作って味わいました。
秋穂地域は昭和30年代ごろまで製油用の菜種の産地で、菜の花は地域の人の生活を支えるものでした。今でも毎年春には、地域の伝統行事「秋穂八十八か所霊場お大師参り」があり、参拝者を菜の花が出迎えます。
秋穂小では、菜の花を通じて地域への愛着を深めようと、地域の協力を得て「菜の花プロジェクト」に取り組んでいます。毎年、子どもたちが菜の花の栽培と菜種の収穫、ろうそく作りをしています。ことしは菜種およそ6キロを収穫し、1.5リットルの菜種油がとれたということです。
児童
「菜種の油を搾って、自分たちでポップコーンやキャンドルを作るのはあんまりない体験なので、楽しかったです!」
「日ごろ地域の人にいろいろ頼っていて、ありがとうという感謝を込めてろうそくを渡したいです」
秋穂地域と菜の花のつながりは深く、秋穂小学校の校歌にも「なたね」が登場します。
地域の人
「なたねなたね咲きて続くというのが、校歌の一番始めで、昔からお遍路さんが菜の花がいっぱい咲き乱れているところを通られてお参りをされていたんですよね。地域の文化をずっとつなげてほしいと思います」
完成したろうそくは、お大師参りの札所で使ってもらったり、道の駅や総合支所で配ったりするということです。