5年前、福岡市の商業施設で、女性が少年院を仮退院した元少年に刺殺され、遺族が損害賠償を求めた裁判の控訴審が始まりました。
遺族側は「元少年の身元の引き受けを母親が拒否したことが事件のきっかけになった」と主張しました。
遺族「元少年の母親が身元引き受け拒否したことが事件のきっかけ」と主張

2020年8月、福岡市中央区の大型商業施設で、当時21歳の女性が少年院を仮退院したばかりの当時15歳の元少年に包丁で何度も刺されて殺害されました。
元少年は懲役10年以上、15年以下の不定期刑が確定しています。
この事件をめぐり女性の遺族が元少年と母親におよそ7800万円の損害賠償を求めて提訴。
一審の福岡地裁は、元少年におよそ5400万円の賠償を命じましたが、元少年の母親については請求を棄却し、遺族側が控訴していました。

12日福岡高裁で始まった控訴審で遺族側は、「元少年の身元の引き受けを母親が拒否したことが、心情の不安定さや不満を引き起こし、事件のきっかけになった」などと主張しました。一方、元少年の母親は控訴棄却を求めました。