
ゴールした直後のハナ選手にプロポーズするには、ドミニク選手がより早くゴールしてスムーズに準備する必要があります。
そこでドミニク選手が考えたのは、誰もが“まさか”と思う奇想天外な手段だったのです。
▼ドミニク・チェルニー選手
「35キロ、レース中ずっと指輪を入れたケースをパンツに入れて歩いたよ。というのも”35キロずっと一緒に歩いてゴールした指輪“という思い出が欲しかったから、パンツのウエストの部分に入れてレースに出場したんだ。常に『指輪をなくしたらいけない』というプレッシャーの中でのレースだったよ」
レースよりも指輪のことで頭の中がいっぱいだったドミニク選手。特に緊張が走ったのは給水所だったといいます。
▼ドミニク・チェルニー選手
「とても暑かったから、2キロごとにある給水所で受け取った氷と水を体にかけて冷やすんだけど、『なくしたらいけない』って毎回緊張したよ。あとは、少しでも良い順位でゴールしてプロポーズしたいと考えて頑張った。結果的に目標のトップ20位以内の18位でゴールできたから良かったよ。指輪も無くさずにすんだしハナも良い結果でゴールできてプロポーズできたからね」
そんな「仕込み」を全く知らないハナ選手。ゴール直後にドミニク選手にプロポーズされ、婚約しました。大会期間中プロポーズのことは完全に忘れていて頭になかったといいます。
▼ハナ・ブルザロワ選手
「予想していなかったのが一番。とっても衝撃的でした。びっくりしすぎて、プロポーズされた時のことを覚えていないんです。レース直後で興奮していたのだと思います。あとでビデオで見て、『こんな感じでプロポーズされたんだ』って思いました。トレーニングする中で私たちは出会って、交際がうまくいって婚約できたのはとてもうれしいです」

3年の交際、指輪とともにした35キロのレースを終え、見事プロポーズを成功させたドミニク選手は…
▼ドミニク・チェルニー選手
「特別な瞬間だったよ。2人で婚約の話はしていたから、“イェス”以外の答えは予想していなかったけど、プレッシャーはあったから成功して安心したよ。ガッツポーズもしちゃった」