石川県は12日、クマのエサとなるブナが5年ぶりに「大凶作」の予測で、人里近くで大量出没するおそれがあるとして「ツキノワグマ出没警戒情報」を発令しました。
県内では今年、9月10日までにツキノワグマの目撃情報が加賀から能登までの広範囲で229件に上り、去年に次ぐ過去2番目の多さとなっています。
また、8月行われたブナ、ミズナラ、コナラの実のなり具合の調査では、ブナの実が2020年以来5年ぶりの「大凶作」となる判定が出ていて、県はきょう4年連続となる「出没警戒情報」を発令しました。
県生活環境部自然環境課の野上達也課参事は「夕方及び夜間の外出を控えクマの誘引物の除去の徹底草むらの刈り払いを行うようにしてください」と注意を呼び掛けています。
県内では今年、人身事故は起きていませんが県はクマの出没状況や身を守る行動などを書いたチラシを配布し、注意を呼びかけます。
また9月から一定の条件を満たせば市町村の判断で市街地でも猟銃の使用が可能となっていて、県は講習会を開くなどして制度の運用を支援します。