“老いる原発”の対応に迫られる関電

関西電力本店(大阪市)

運転年数をめぐるルール変更が実現すれば、大きく影響を受けそうなのが関西電力です。関電の原発の運営状況は現時点で以下の通りです。

▽美浜原発1号機 廃炉作業中
▽美浜原発2号機 廃炉作業中
▽美浜原発3号機 運転中

▽高浜原発1号機 テロ対策施設を設置中 来年6月に運転再開予定
▽高浜原発2号機 テロ対策施設を設置中 来年7月に運転再開予定
▽高浜原発3号機 運転中
▽高浜原発4号機 運転中

▽大飯原発1号機 廃炉作業中
▽大飯原発2号機 廃炉作業中
▽大飯原発3号機 現在は定期検査中 12月中旬に運転再開予定
▽大飯原発4号機 運転中

廃炉作業中の4基を除いても、7基の原発を抱える関電。このうち、20年の運転延長を認められた“40年超原発”が美浜3号機、高浜1・2号機のあわせて3基あります。

高浜原発3号機・4号機

そして関電は11月25日(金)、2025年に運転開始から40年を迎える高浜3・4号機についても、特別点検などの結果、安全性に問題ないことが確認されたとして、原子力規制委員会に20年の運転延長を申請すると発表しました。延長に伴う蒸気発生器の取り替えなどについて、福井県と高浜町から事前了解を得た上で、正式に申請する方針です。認可されれば4・5基目の“40年超原発”となります。

大飯原発

関電の原発で最大の発電量(定格出力118万kw)を持つ大飯3・4号機も、運転年数はすでに約30年に及んでいます。“老いる原発”をどうしていくかは、関電にとってまさに最重要課題となっています。