皆さんの中には、最近、自治体から戸籍に関するハガキが届いた方もいるのではないでしょうか。
このハガキは、改正戸籍法が施行されたことに伴って、世帯主宛てに届くものなのですが、郵便物が届いたらどう対処したらいいのかをお伝えします。


戸籍法は、国民個人の身分関係を明らかにするための戸籍制度について定めたもので、1947年に制定され、これまで何回か改正され今日に至っています。

2024年3月の改正では、戸籍に関する手続きをより簡素化するという目的のもと、行政手続きや戸籍の届け出の際に、戸籍謄抄本の提出が必要なくなりました。

それまでは、婚姻届けを出す際には夫婦それぞれの戸籍謄抄本が必要でしたが、改正により、例えば新婚旅行先などでも戸籍証明書などがないまま届け出ができ、受理してもらえるようになりました。

そして迎えた今回、5月26日に施行された改正戸籍法の最も大きな変更ポイントは、戸籍にフリガナの記載が必須になったという点です。

フリガナはカタカナで表記され、役所や金融機関などでの氏名の読み間違えによるトラブルを防止することや、氏名にフリガナが求められる住民票や運転免許証などの手続きをスムーズにし、マイナンバーカードとのデータの連携を円滑にして、行政サービスのデジタル化を推し進めようというものです。

改正戸籍法が施行された5月26日からは、子どもが生まれて戸籍を登録する際には、正式なフリガナを届け出ることと、すでに戸籍に記載されている私たちも、一定期間内にフリガナを届け出ることが必要になりました。

今回の改正では、生まれた子どもの名前のフリガナについて、法務省は、高を「ひくし」、太郎を「ジョージ」と読ませるような、漢字の意味とは関係がなかったり、反対の意味を持つものや、差別的な読み方も認めないとの指針を示していて、いわゆるキラキラネームに一定の歯止めがかかることになりました。

さて、すでに戸籍を持つ私たちには、5月26日以降、本籍地の市区町村から、原則として戸籍単位で、住民票に記載された住所宛てにハガキが届くことになっていて、そうしたハガキが順次届き始めているのです。