「次の総理」1位は小泉氏・高市氏

藤森祥平キャスター:
夏の参議院選挙から8日で、ちょうど50日が経ちました。“政治空白”との声も挙がる中で、参院選から辞任表明までの期間、石破政権は国民のためにやるべきことに取り組めてきたのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
表向きはアメリカとの関税交渉を理由としていますが、現実には石破政権の“延命”のための工作を図りつづけたというのが実態だと思います。
この50日間に、石破総理は連立拡大のために野党と交渉したかというと、していません。給付金やガソリン減税のための法案提出へ努力をしたかというと、していない。挙句の果てには、石破総理自身が“解散風”まで吹かし始めました。この50日間は、政権延命のために大わらわだったということなので、責任は非常に重いと思います。
藤森キャスター:
ここからは、野党との連携、連立がかつてないほどに重要視されることになります。

まず、新たな総裁は誰になるのか。最新のJNNの世論調査を見てみると、「次の総理にふさわしいのは?」という項目で、小泉進次郎氏と高市早苗氏が、19.3%の同率でトップとなりました。ただ自民党支持層に限ると、小泉氏が1位(29.1%)、次いで高市氏(19.1%)となっています。
星氏:
おそらく小泉氏は総裁選出馬に意欲はあるのですが、小泉氏の弱点は党幹事長・政調会長や外務大臣などの主要ポストをやっていないという点です。“経験不足”は小泉氏自身がよく理解しているので、その点では経験が豊富な林氏と連携する道も、小泉氏の頭の中にはあると思います。
もとより総裁選に出馬しない、ないしは決選投票の時に林氏と組むなど、最初からそういうシナリオを描きながら臨むことも、小泉氏の頭の片隅にはあると思います。そこは相当慎重に判断すると思います。

藤森キャスター:
前回同様、今回の総裁選は「フルスペック」で行われるものと見られていまして、この場合、自民党所属の国会議員、自民党員・党友の票の比重が均等になるものです。前回の党員・党友票では、高市氏がトップに立っています。
星氏:
高市氏は前回の総裁選の20人の推薦人のうち、半分近くが去年の衆院選において落選・引退をしており、旧安倍派の議員を中心に、新たに推薦人を確保しなければなりません。
立候補にこぎつければ、高市氏は党員・党友票をかなり獲得するのではないかとみられていて、小泉氏との勝負がどうなるかが一番のポイントだと思います。