台風15号の影響で、関東では局地的に降った激しい雨。雨不足で悩む農家からは期待の声があがる一方、収穫間近の稲が倒れてしまう被害も出ています。

記者
「午前11時半ごろです、大雨が降っています」

突然の雨に傘を持たずにあわてる人の姿。関東では局地的に激しい雨が降りました。

東京・江東区では、午前6時半までの1時間におよそ100ミリの猛烈な雨が。さらに、千葉県の旭市付近でおよそ100ミリの猛烈な雨が降ったと見られ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表しました。

船橋市の道路は雨で冠水してしまい、車が速度を落として運転しています。

松戸市にある「ぶどう園」。今は「巨峰」がメインです。そして、今月中旬から収穫が始まるというのが、人気の「シャインマスカット」。今年は日光を十分浴びたことで、糖度が高い美味しいぶどうができているといいますが…

加藤ぶどう園 園主 加藤正芳さん
「ほとんどの房がこういう形で、大きくなりきれずに『す(間)』があいてしまったり、場合によっては粒が小さい状態で残っている」

原因は猛暑と雨の少なさ。ただ、今からでも十分に水分が行きわたれば、粒が大きく揃ってくる見込みがあるといいます。

加藤ぶどう園 園主 加藤正芳さん
「きょう・あすで大量に雨が降れば、玉張りが良くなるのでは。久々の雨なので期待してます」

一方、農作物にとって雨が“やっかい”になる場合も。

きのう、局地的に激しい雨が降った栃木県の真岡市。待望の新米の収穫が始まったばかりですが…

いっちゃん自然農園 八木橋一郎 代表
「全部昨日の雨と風で倒れました」

きょう刈り取る予定だった稲が倒れる被害にあいました。また、地面がぬかるみコンバインが入れないため、収穫のスケジュールが遅れてしまうといいます。

いっちゃん自然農園 八木橋一郎 代表
「稲刈りが始まる頃に降られるのは最悪の雨」

台風15号はあすにかけ関東に接近する見込みで、気象庁は警戒を呼びかけています。