ロシアに渡った漂流民たち
「嵐がきたぞー」「あぶねえ船が沈むぞー」

石巻を出港し江戸に向かっていた若宮丸は、嵐に遭い漂流。乗組員の16人の若者たちが漂着したのは、はるか北東の地、アリューシャン列島でした。若者たちは、運よく島民に救われ、その後ロシアに渡ります。日本との通商を狙うロシアは、漂流民たちを交渉に使おうと考えていたといいます。乗組員のうち4人は、外交使節団と一緒に日本人として初めて世界1周を成し遂げました。

この物語、冒険劇だけでなく悲劇としても伝えられています。乗組員の一人、善六は洗礼を受けてキリスト教徒となったがために、日本への帰国を拒まれ、ロシアでその生涯を終えました。この難しい役柄を生徒会長の阿部さんが務めます。

阿部真幌さん:
「私が演じる善六はロシア語にも精通していた賢い人物だと思うのでそこも大切に演じたい。劇を通じて歴史も伝えられれば」