2030年に運転手は3.6万人不足か
地域住民の足となるバス。しかし、その運転手不足が全国的な問題となっています。
日本バス協会によりますと、運転手の数は推計で全国に10.6万人いますが、2030年度には9.3万人にまで減少し、必要な人員に対して3.6万人が不足するとみられています。
背景には運転手の高齢化や低賃金、長時間勤務などのイメージから人材の確保が難しくなっていることが挙げられます。
富山地鉄でも2019年まで249人いたバス運転手は8月1日時点で176人にまで減り、定員割れ状態となっています。

こうした状況のなか、富山地鉄はことし7月路線バスの減便を発表。
10月1日から18路線でダイヤが変わり、城端線は廃止となります。
富山地鉄バス富山営業所 上口亨宏所長
「ご利用のお客様にはご迷惑をおかけしますが、限られた力で何とかしないといけないと、民間事業者ではどうしても採算が合わないところは行政なり、他の力でお願いするしかないといったところで減便ダイヤを組んでいるというのが実態」
富山地鉄では8月に営業所の見学会を開催。大型二種免許の取得費用を会社で全額負担するなど、運転手の確保に力を入れています。
中学生のころからの夢を叶えようとしている碓井さん。会社にとって運転手を希望した社員は6年ぶりでした。
富山地鉄バス富山営業所 上口亨宏所長
「非常に嬉しく思った。純粋な性格を持ってまじめな子ですので。ドライバーからもかわいがられるし、もしかしたら毎日乗っているお客様からもかわいがられるような運転手になるのではと思っていますし、会社全体も明るくなるのではと期待しています」
富山地鉄は早ければ11月に碓井さんの運転手デビューを予定しています。
碓井磨海さん
「乗っていただいたときに不安がられないような運転をできるようになりたい」
