1993年に鹿児島県南さつま市金峰町の扇山地区で20人が亡くなった土砂災害からきょう9月3日で32年です。現地では遺族らが犠牲者を偲びました。
(記者)「南さつま市の山あいの集落です。32年前のきょう、あの山が崩れ、この場所を土砂が襲いました」

1993年9月3日。台風13号が薩摩半島に上陸し、南さつま市金峰町では1時間に114ミリの猛烈な雨が降りました。
扇山地区では、住民たちが避難していた民家を土砂が直撃、20人が亡くなりました。

現場跡地の公園では3日、遺族や地元の人たちが犠牲者を偲びました。
(両親を亡くした原口和弘さん)「いつも災害の報道をみると思い出す。(32年は)短いようで長いようで本当に短かった」
50人以上が暮らしていましたが、今は4世帯7人に減少。そのうち、当時を知る人は4人です。
(扇山地区自治会長 畠中博文さん)「みんなが高齢化したが、しっかりと引き継いでいかないといけないという思い」
3日は慰霊碑の清掃もあり、32年前の災害の記憶を胸に刻んでいました。