鹿児島県に隣接する宮崎県都城市で死んだ野生のイノシシが豚熱に感染していたことが確認されました。県境から3キロの場所です。県は、緊急の対策会議を開き、養豚農家に感染予防の徹底を呼びかけています。
「豚熱」は豚やイノシシがかかる病気で、人には感染しませんが、強い伝染力と高い致死率が特徴です。

豚熱に感染した死んだ野生のイノシシ2頭が発見されたのは、都城市御池町です。宮崎では今年10件以上確認されていますが、今回は県境から最も近い3キロの場所でした。
鹿児島県によりますと、半径10キロ圏内には霧島市と曽於市の8つの養豚場がありますが、今月2日時点で異常は確認されていません。
県は、養豚農家に対して野生動物の侵入を防ぐ防護柵の点検や、人や車両の消毒の徹底を指示しました。
(県家畜防疫対策課 藏薗光輝課長)「豚熱が鹿児島県に入った場合は、地域経済に大きな影響を与える。日常の観察を徹底し、早期発見・早期通報をお願いしている」
県は、山に入った時はその場で泥を落とすなど、ウイルスの拡散を防ぐ協力を呼びかけています。