妻もほとんど目が見えない そんな2人の暮らしの中で
アザマットさんを支えるのは、妻のジルディズさん。実は彼女も、ほとんど目が見えません。
(ニヤズベコワ・ジルディスさん)
「左目の視力が10%、右目は6%しか見えない」

二人は施設で出会い、2年前に結婚しました。実は2人とも、目の見える人生を送れていたかも知れませんでした。
(ジルディスさん)
「私は生まれつきあまり見えなかったが、15歳の時に手術した。その時の手術で水晶体を付けたが、もうすでに遅かった。3歳の時に手術をしていれば、今よりももっと見えていた」

(アザマットさん)
「私は、2010年の民族紛争で目を撃たれ、見えなくなった。その時の医師の対応が遅かったので、今は全盲になってしまった。見えなくなった日から、夜も1日2時間しか眠れなかった」

「とにかく『見えなくなる』という事が、凄く怖かったんだ。一人で外に出られなくなったし仕事も出来なくなった。人生に絶望してしまった」
施設での「訓練」「教育」が2人を救ってくれた
そんなアザマットさんを救ってくれたのが、この施設でした【画像⑰】。5カ月の訓練を経て、生きる自信を取り戻しました。

そしてここで出会った2人の間に、新たな命も生まれました。かつては、思い描くことも出来なかった毎日です。
