新たなサッカースタジアムの整備を進める静岡市は8月、JR清水駅東口近くの遊休地を所有するエネオスと土地の利活用について合意しました。

2025年9月2日に開かれた静岡市議会の特別委員会では、議会に事前の説明がなかったとして「議会軽視も甚だしい」と議員が苦言を呈しました。

静岡市議会は2日、市が計画するアリーナとスタジアム整備について議論する特別委員会を開きました。清水エスパルスの本拠地として活用する新たなスタジアムの整備を検討している静岡市。

<静岡市 難波喬司市長>
「合意書によって、この場所での新スタジアムの整備の検討が可能となりました」

8月中旬、JR清水駅東口近くの遊休地を所有するエネオスと土地の利活用について合意したと発表しました。

「スタジアム構想」は前進した形ですが、9月2日の委員会ではベテラン市議から厳しい声が上がる一幕もありました。

<アリーナ・スタジアム整備調査特別委員会 鈴木和彦委員長>
「事前説明が何もなかったことに対して議会として大変問題があるなと感じました。議会軽視も甚だしい」

<静岡市 企画課長>
「今回に関してはやはり配慮が足りなかったという点がございますので、お話をさせていただきながら進めさせていただきたいと思います」

静岡市は、9月の補正予算案にJR清水駅東口の土地利用を検討する事業と、IAIスタジアムの大規模改修にかかる費用の精査にそれぞれ500万円を計上しています。

<アリーナ・スタジアム整備調査特別委員会 児嶋喜彦委員>
「現状(遊休地の)タンクの撤去についてはどのように考えているのかお聞かせください」

<静岡市 企画課長>
「エネオス社がタンクや付帯設備の設置者、所有者ということもございますので、エネオス社が撤去するものとは考えているんですが、これからというところです」

一方、JR東静岡駅北口に計画するアリーナについては東静岡駅と静岡鉄道長沼駅をつなぐ高架歩道の整備事業に25億1000万円を盛り込んでいて、地権者と交渉してルートを決めたいと述べました。