愛知県の知多半島の先端、南知多町 師崎(もろざき)では、観光客を呼び込もうと、12月から新たなグルメを仕掛けます。
愛知・知多半島の先っぽだから「崎っぽめし」
(記者)
「伊勢湾と三河湾の交わるここ師崎(もろざき)。私は今…知多半島の先っぽにいます」
愛知県の知多半島の先端に位置する海の街、南知多町師崎。今、街を挙げて考案されている新グルメとは…?
(南知多町産業振興課 坂本圭志商工観光係長)
「『崎っぽめし』です。旬の食材を使った、美味しくて映える料理」
名古屋が誇るB級グルメ、「あんかけスパ」やお伊勢参りには欠かせない、「伊勢うどん」のような「ご当地グルメ」として売り出そうと、12月のデビューに向けて、今、役場や地元の観光協会などが一丸となって取り組んでいます。ではその「崎っぽめし」とはどんなものなのか?食べられるお店に伺うと・・・
(食事処かねだい 磯部真代さん)
「崎っぽめしの『かきあげ丼定食』です(1,595円)」
(記者)
「先がとがった独特な盛り付けですね」
(食事処かねだい 磯部真代さん)
「“とんがり盛り”です」
崎っぽめしの特徴その1、「とんがり盛り」。
知多半島の先っぽを意識し、先のとがった盛り付けが特徴となっています。実際の知多半島と見比べるとこんな感じに。さらに・・・
(記者)
「色合いもカラフルでかわいらしい」
崎っぽめしの特徴その2。カラフルであること。これは写真映えすること間違いなし。そして気になるお味は…。
(記者)
「かき揚げサクサク。エビもプリプリ。エビは地元産?」
(食事処かねだい 磯部真代さん)
「地元で採れました」
崎っぽめしの特徴その3。地元の旬な食材を使うこと。師崎は古くから漁業が盛んな海鮮の宝庫。このしらすももちろん師崎で取れたものです。さらに・・・
高級料理店御用達の野菜農家も参戦
(記者)
「野菜?ネギの味がする。これはなんですか?」
(食事処かねだい 磯部真代さん)
「地元農家が作ったマイクロリーフです」
マイクロリーフとは、野菜やハーブなどの若い葉を早めに収穫したもので、こちらは4年前に師崎に移住した農家の真野さんが完全無農薬で作りました。
(me 真野文宏さん)
「知多半島は土がすごく良くて、おいしい野菜を育てるポテンシャルが高い土地」
真野さんはマイクロリーフの他にも食べられる花、エディブルフラワーも育てていて、これまでは東京や大阪の高級料理店などに出荷していました。
しかし、「崎っぽめし」を盛り上げようと、このたび地元・師崎でも楽しめることになりました。
(me 真野文宏さん)
「まず小さくてかわいいという見て喜ぶ楽しみと、味わったときに野菜そのものの味がすることが伝わったら…」
師崎では12月から5つの店であわせて10種類の「崎っぽめし」が売り出されます。
“食の力”で観光客を呼び戻す
今、街を挙げて新グルメを開発するのにはワケがあります。
(南知多町産業振興課 坂本圭志商工観光係長)
「コロナ禍で(観光客が)激減している。土日になると客が多く来ていたが、それが本当に“いない”という状態」
新型コロナの影響で激減した観光客を、地物の「食の魅力」で呼び戻そうという狙いです。
(南知多町産業振興課 坂本圭志商工観光係長)
「写真を撮って、SNSなどで拡散してもらい、師崎に来てもらう起爆剤に」
食べて美味しい、見て楽しい「崎っぽめし」。知多半島の先っぽ、師崎の新名物となるのでしょうか…。