富山県西部に住む60代女性がマダニが媒介する感染症SFTSに感染していたことが分かりました。県内でSFTSへの感染が確認されたのは初めてです。

富山県によりますとSFTSに感染したのは、県西部に住む60代の女性で11月9日、発熱や倦怠感などの症状が出たため3日後に医療機関を受診。女性の体にはマダニにかまれた跡があったということで、富山県衛生研究所の検査で、SFTSと診断されました。

11月18日時点で全国では113例の感染が確認されていますが、県内で確認されたことはなく今回が初めてです。感染した女性は快方に向かっていて命に別状はないということです。

SFTSは主にSFTSウイルスを保有するマダニにかまれることで発症し、国内では人から人への感染は確認されていません。主な症状は発熱や、おう吐、下痢といった消化器系の症状で致死率は10%~30%とされています。

感染症に詳しい、富山県衛生研究所の大石和徳所長はマダニにかまれた時の対処法について。

富山県衛生研究所 大石和徳 所長(電話):
「ウイルスを持っている可能性は低いのでどのダニにかまれても病気になるというわけではなくて、ダニにかまれていることに気づいて2週間たって問題がなければ大丈夫ですが、熱が出たりとか症状が出てきた場合には、急ぎ医療機関にかかるということです」

大石所長は、5月から11月がマダニの活動時期としながらも、これからの時期も注意が必要だと話します。

富山県衛生研究所 大石和徳 所長(電話):
「(全国では)冬の間も発症していることがあるので草むらとか、やぶに入る時にマダニにかまれる危険性があるわけですね。肌の露出、腕とか足とかそういった皮膚の露出をしないように長袖、長ズボンを着用するというような、ダニにかまれないような対策をとるということが大事になってきます」