「アドバイスをもらった」26日に米韓首脳会談へ 先に石破総理と会談したワケ

高柳キャスター:
韓国・李大統領のスケジュールについて見ていきます。

23日に日韓首脳会談と共同発表をした李大統領は、日本時間の24日にアメリカへ出発しました。

そして、日本時間の26日、米韓首脳会談が行われる予定だということです。

なぜ、李大統領は、先に石破総理との会談を選択したのでしょうか。

JNNソウル支局長 渡辺秀雄 記者:
韓国の大統領が最初の訪問先に日本を選ぶのも、植民地支配からの解放を記念する「光復節」がある8月に訪日するのも、初めてのことです。

日本に対する破格の対応だったわけですが、日韓関係を重視する姿勢をアピールする狙いがあったのだと思います。

実は韓国は、外交的には厳しい状況で北朝鮮はもちろん、中国やロシア、アメリカにも通商問題などでプレッシャーをかけられている状況です。その中で、数少ない関係の良い国・日本と良い関係を保ちたかったのだと思います。

過去には「日本を敵性国家」などと強く批判してきた李在明大統領は、今回は思い切った行動を取ることで、日本への思いを示したかったのだと思います。

そしてもう一つ大きかったのは、26日に控えたトランプ大統領との会談です。

李大統領は初めてトランプ大統領と会談するわけですが、石破総理は2度も会談をしています。

そのため、石破総理からトランプ大統領に関しての情報を得たかったという思惑があったのだと思います。

実際に李大統領はアメリカに向かう機内で、記者団の取材に、「石破総理からアドバイスをもらった」と明かしています。

さらに「韓国が交渉の際にどんな点に注意し、どのような利点があるのか、石破総理は具体的に話してくれた」としています。

日韓首脳会談が予定より延びましたが、このほとんどがアドバイスのためだったということで、韓国で“大きな成果”と捉えられています。