
今回は、食事をしながら手話で会話を楽しめる手話カフェ「UD Cafe & Bar -tetote-(テトテ)」を取材しました。
「U・D」とは「ユニバーサル・デザイン」の略で、「tetote」は2年前に神奈川県の平塚でオープンしました。
スタッフは、手話を話せる店長のほか、聴覚障害のある学生が中心で、手話を話せる人もそうでない人も、気軽に手話に触れ合える“集いの場”となっています。
きっかけは聴覚障害のある生徒から聴いたある言葉
「tetote」を立ち上げた株式会社ユーディフル代表の北村仁さんは手話とダンスを融合した「手話ダンス」のダンススタジオ「UD DANCE SCHOOL」を運営し、北村さん自身が講師として教えるなど、手話ダンサーとして活動しています。
3年前のある日、聴覚障害のある高校生の生徒との会話がきっかけとなり、北村さんは聴覚障害者の雇用の場を作ろうと立ち上がりました。
オーナーの北村仁さんにその背景を聴きました。

UD Cafe & Bar -tetote-オーナーの北村仁さん
「ダンススクールの生徒で聞こえない男の子がいて、レッスンの休憩中に『アルバイトとかやっているの?』と聞いたら、ダンスでは楽しく笑っていたんですけど途中からちょっと顔が曇って『アルバイト受からないんだよね』と言われて、なんとかできないかなと思い、手話カフェの開業資金というのを投資していただくことになりました。そこから2年前に間借りでまずは始めてみたのが、背景ときっかけです」
高校生の生徒が12社連続で落ちてしまったというアルバイト先。たとえばハンバーガーショップではポテトが揚がった合図の音だったり、お客さんの声が聴こえないでしょうなどという理由でなかなか職が見つからなかったようです。