新潟県 柏崎市の農産物直売所で極早生品種の新米『葉月みのり』が店頭に並び、買い求める客でにぎわいました。専門家は今後の新米の値段は高止まりすると見ています。

柏崎市の農産物直売所にできた開店待ちの列。

【買い物客は】「去年買えなかったので、人気過ぎてかえなかったので、2年分の思いを込めて買いに来ました」

【買い物客は】「葉月みのり。4000円くらいかな」

お目当ては大きな粒と強い甘味が特徴の極早生品種「葉月みのり」の新米です。

【店員】「“葉月みのり”あちらにもございます!」

袋を持ち上げては次々と買い物かごに…その様子はまさに“争奪戦”。

こちらの棚はすぐに空に。
【客】「ないの?」
お店によりますと、この日は600袋が売れる盛況ぶり。

気になる価格は5キロ4080円。ちなみに去年新米が登場したときは2880円。今年は去年より1200円上がっていますが、この去年の価格ですら前の年から4割上がっています。

【JAえちご中越 農産物直売所 愛菜館 村田貴宏 店長】「雨不足とか高温障害で収量が減ってしまうんじゃないかと心配もあってこの価格設定になっているのかな」

JAが農家に支払う「葉月みのり」の前払い金、「仮渡し金」の額は「1等米」で去年のおよそ1.5倍となる60キロ3万300円。店頭価格も同様の上げ幅となりました。

【買い物客は】「高いというイメージはない」
【買い物客は】「新米には代え難い」
「地元の農家さんを応援仕様です」

この人も消費者として来店です。
【柏崎市 櫻井雅浩 市長】「資材費も上がってますので、値段の高騰は仕方ない」

今後の新米価格はどうなるのでしょうか…
新潟食料農業大学の青山浩子 教授は現在売られている銘柄米の全国平均価格、およそ4300円と同じくらいか、それよりも高くなると見ています。

【新潟食料農業大学 青山浩子 教授】「(新米は)その価格か、あるいはもう少し高値。やっぱり新米だと、皆さん気合が入って、購入数量も9月、10月って上がりますよね」

理由として挙げるのが大幅に上がった仮渡し金です。JA全農にいがたが示した「一般コシヒカリ」の仮渡し金は過去最高の3万円となっています。

【新潟食料農業大学 青山浩子 教授】「当然ながら、JAは概算金(仮渡し金)というものに基づいた価格交渉を卸売業者さんとするわけなので、卸売市場も、今までずっと、もう2年間米が足りない状況が続いていたので、ここに来て急に“そんな価格じゃ買えませんよ”とは言えないと思いますから、一定の高値が新米と同時に価格としてつけられるのかなとは予想してます」

全国的に新米の仮渡し金が大幅に上がる中、新米の価格はどうなるのでしょうか。