会社員となると年に1度の健康診断が義務付けられています。塩尻市の企業では、健康診断から一歩踏み込んだ取り組みを進めています。


電子機器の精密部品などを手掛け、塩尻市に工場を構える「レゾナックセラミックス」。健康診断とは別に年に2回の体力測定を去年から始めました。

レゾナック塩尻事業所 宮澤宏和所長:「明るく楽しく働くためには健康診断だけではなくて、楽しく運動をしながら自分の健康について考えることがすごく大事だと感じているので取り入れ始めたところです」


専門の機器で脚の筋力も測定。さらにこの後、フィットネスバイクを6分間漕ぎ続けて持久力も測ります。

体力測定が始まったことで社員も「健康」「運動」への意識が変わってきたといいます。


社員は:「コツコツと少しずつできる範囲で日常生活に(運動を)落とし込むということが継続するために重要だと感じました」

社員は:「定年まで健康で家族を守るということが大事だと思いますし、健康でなければいい仕事はできませんので、これからも気を付けていきたいです」

いわば「出張体力測定」は松本大学ヘルスプロモーション事業部がサポートしていて、体力測定からそのあとの改善目標までその場で説明・提案します。


松本大学ヘルスプロモーション事業部 水野綾子健康運動指導士:「年々体力が減っていっているにも関わらず、最後に体力測定をした時(学生時代の)まま意識が止まってしまっているので、年に最低でも1回は今の自分の体力を測定してもらうことは意義のあることだと思います」


社員の健康に気遣った経営をしている企業を経済産業省が認定する「健康優良法人」は就活生からの評判もよく、人材確保への期待も高まっているということです。


レゾナック塩尻事業所 宮澤宏和所長:「健康経営がきちんとできている企業ということが世の中に知れわたれば、採用活動の時に学生に選んでもらえる企業になると考えています」

体力測定を実施している企業は、まだ全国的にも珍しいということですが、健康に働き続けられる環境づくりへの意識はこれからも高まっていきそうです。