栗原市花山にある温泉宿で、17年前の地震被害以降、露天風呂が使用できない状態が続いています。その宿自慢の露天風呂を復活させようと、来月からクラウドファンディングで修復費用を募ることになりました。

温湯温泉佐藤旅館 阿部幹司代表:
「こちらが再開を目指している露天風呂です」

栗原市花山の自然豊かな山間にある「温湯(ぬるゆ)温泉佐藤旅館」です。温泉開湯は、平安時代の末期で由緒ある温泉宿として人気があります。

源泉かけ流しが自慢の宿。しかし、2008年6月に発生した岩手・宮城内陸地震で休業に追い込まれます。

温泉が止まった浴場ポーズ佐藤旅館では温泉の命ともいえる源泉が枯渇し建物にも被害が出ました。さらに、東日本大震災の影響もあり、長期休業を余儀なくされました。

それでも2020年11月。改修工事を終え、休業から12年あまりを経て営業再開を果たします。
営業再開からまもなく5年。代表の阿部さんには心残りがありました。
それは、かつて宿の自慢だった露天風呂です。
その露天風呂は、内陸地震以降、使用できない状態が続き、生い茂った雑草に囲まれています。
温湯温泉佐藤旅館 阿部幹司代表:
「佐藤旅館のランドマーク的な存在だった。この露天風呂が再開することで佐藤旅館が完全に再開したことを客や地域の皆さんに示すことができる」

阿部さんは、何とかこの露天風呂を復活させようと動き出しました。
来月1日から工事費用の一部を募るクラウドファンディングを始めることにしました。
温湯温泉佐藤旅館 阿部幹司代表:
「大勢のお客さんが露天風呂に入って、みんなで和気あいあいと仲良く湯につかりながら露天風呂を再開して良かった、と言ってくれたら最大の私たちにとっての誉め言葉になる。」

佐藤旅館の露天風呂は、2026年3月から改修工事が始まり、4月下旬の完成を目指すということです。

露天風呂の再建にかかる費用は、およそ500万円が見込まれていて、このうち200万円をクラウドファンディングで賄う計画です。














