仙台市は将来の救急需要について分析した最新の推計を公表しました。救急出場件数は今後も増加し、ピークとなる2060年には今より22%あまり増えると予測しています。

仙台市消防局が示した救急需要の将来推計では、コロナ禍以降増えている救急出場の件数、救急搬送者数がともに今後も増加すると分析しています。

ピークは2060年で、出場件数は8万件を超え去年と比べ22%あまり増加、搬送者数はおよそ6万8000人となり21%余り増えると予測されています。

8月21日の市議会市民教育委員会では議員から、富谷市が公募した総合病院の誘致で候補者に決まった東北医科薬科大学による病床再編の影響を懸念する声も上がりました。

仙台市消防局の担当者:
「(東北医科薬科大の)市内の2つの病院がどのようになるのかも明らかにされていないため、引き続き健康福祉局と連携を図りながら情報収集に努め、本市の救急搬送態勢に与える影響などについて見定めていく。」

また、需要増加に伴い、救急隊の増員が必要になることも想定して準備すべきとの意見も出ました。

仙台市の人口は、今後減少に転じると予測されていますが、75歳以上の人口は当面増加が続く見通しであることから救急需要の増加が見込まれます。仙台市は、DXによる搬送時間の短縮などで救急態勢の確保を図る方針です。