集中豪雨で被害を受けた鹿児島県の霧島市や姶良市では、一部の道路で現在も通行止めが続いています。こうした中、中野洋昌国土交通大臣が20日、姶良市の国道10号を視察しました。長期化する影響に、周辺の店からは不安の声が聞かれます。

(記者)「姶良市加治木町の網掛橋です。依然、通行止めが続き、護岸は崩れたままです」
県のまとめでは、今回の大雨で県内の河川およそ400か所で護岸などが壊れました。姶良市では今月8日の集中豪雨で網掛川が氾濫し、現在も国道10号は通行止めが続いています。

中野国土交通大臣は20日午後、姶良市に入り、網掛橋周辺の被災状況を視察しました。
国交省によりますと、網掛橋の復旧工事はあす21日に始まる予定で、完了までには数か月かかる見通しだということです。

国道10号沿いにある創業およそ200年の「美坂饅頭屋」です。自家製の甘酒を皮に練り込んだ加治木まんじゅうが人気で、お盆は例年、1日およそ100人の客が訪れます。

しかし、通行止め以降は客が減少。現在は10人以下の日もあります。
(美坂饅頭屋・岡崎尚美さん)「(国道は)商売のための生命線。そこを閉ざされた」
(美坂饅頭屋 店主・美坂昌徳さん)「いっぱい仕入れたが、無駄になりかけている」

こうした中、店を支えているのが近所の常連客です。
(常連客)「まんじゅうで昼ごはんも食べている。お互い大変だから頑張らないとと思って(買っている)」

(美坂饅頭屋・岡崎尚美さん)「水害以降、心配して買いに来てくださる。神様みたい。こういうときに助けてくれて、頭が下がる」

(美坂饅頭屋 店主・美坂昌徳さん)「本当に一番の願いは、早く開通してもらうこと。10号線沿いのお店はみんな思っている」
通行止めから、およそ2週間。早期の復旧を望む日々が続きます。