6月以降の雨不足で、農業用水を供給する鳴子ダムの貯水率0%が続いています。

宮城県石巻市での渇水対策を話し合う会合で、コメについては大量の水を必要とする出穂期(しゅっすいき)を乗り越え、田んぼへ水が供給できる見通しがついたと報告されました。

鳴子ダム管理所 小嶋光博所長
「まとまった雨が今後降らない場合でも、今期のかんがい期が終わるまでは水田への必要量の放流を続けられる見込みとなった」

これは、石巻市で開かれた渇水対策を話し合う会合で、鳴子ダム管理所が報告したものです。

鳴子ダムは、6月以降の雨不足で、7月29日、貯水率が0%となり、現在は、最低水位以下の水を緊急的に放流しています。

この水不足を受け、石巻市桃生町の田んぼでは、排水をポンプでくみ上げて再利用するなどして大量の水を必要とする出穂期をしのぎ、今期は田んぼへの水の供給の目処がついたということです。

今後も雨が降らない場合、鳴子ダムの緊急放流は早ければ8月29日ごろに終わりますが、下流への水の供給は続けることができると言います。

鳴子ダム管理所 小嶋光博所長
「ダムにはたえず上流から水が流れてくる。ダムの貯水池が空になることはない。入ってきた水と同量の水を下流に流すことで、ダムの貯水率はゼロのままだが、下流にたえず水を流すことができる」

一方で、川の水をくみ上げている水道水については、今後、雨不足の影響が懸念されています。