仙台市出身の若手落語家、春風亭与いちさんが、このほど、地元の仙台で落語を披露しました。故郷の応援に背中を押され、躍進を誓う与いちさん、落語家を目指すことになった原点は、地元の実家にありました。
■「本名は羽生結弦」故郷に“笑い”届ける若手落語家
今月20日、仙台市青葉区で日本笑い学会東北支部の大会が開かれました。地元の遊園地「八木山ベニーランド」のテーマソングの出囃子とともに高座に上がったのは、仙台市出身の落語家・春風亭与いちさん(24)です。

春風亭与いちさん:
「春風亭与いちと申しまして、本名を『羽生結弦』と申します」
※与いちさんのネタです
期待の若手落語家として、東京で活躍しながら定期的に地元の仙台にも戻り、落語を披露しています。
春風亭与いちさん:
「ホーム感というか。(仙台は)応援しようとやってくれる感じが温かくて、やりやすいですね」

この日は、まず、旦那の浮気を疑うおかみさんと使用人の「権助」のやりとりを描いた『権助魚』という演目を披露しました。
権助:
「それがなんでごぜえますが、旦那さま途中、両国橋のたもとでもって、ばったりと丸安の旦那とお会いしましてなあ、それから柳橋の料亭にくりこんで芸者太鼓上げてドンチャン騒ぎしたんでごぜえやす。
日和がいいから網を打とうっちゅうことになりやして、隅田川にて網打ちをいたしまして、そのまんま湯河原におくりこみになりましたので、今晩は旦那はお帰りがございませんと、こういうことでごぜえやす」
おかみ:
「お待ち権助、お待ち。何がじゃありません。時計をごらん。お前出て行ったのは3時ですよ。今3時15分じゃない。そんな15分やそこらで芸者太鼓上げて網打ちできるわけないでしょ?」

落語の道を目指したきっかけは、実家にありました。