石破総理、発出に意欲も… “総理談話見送り”の背景

終戦の日に合わせ10年の節目ごとに発表されてきた「総理談話」。

村山総理大臣(1995年・当時)
「あらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします」

戦後50年の1995年、当時の村山総理は、アジア諸国などに「損害や苦痛」を与えたとして、「反省」と「お詫び」を表明。戦後60年談話で、小泉総理も踏襲しました。

一方、戦後70年談話で、当時の安倍総理は「我が国は繰り返し、反省とお詫びの気持ちを表明してきた」などと言及したうえで…

安倍総理(2015年・当時)
「私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」

アジア諸国などへの謝罪を続けるべきではないとの思いをにじませました。

そして戦後80年を迎えた2025年、石破総理は…

石破総理 (3月)
「今まで70年、60年、節目ごとに、いろんな形でメッセージを発してきました。過去の検証とともに未来への思いを込めて、我々は考えてみたい」

「戦争の検証」をすべく、メッセージを発する意欲を示していました。

しかし、戦後80年の“石破談話”によって「“安倍談話”を上書きするのは許せない」、旧安倍派の議員を中心にそんな声も上がるなか、石破総理は発出を見送ったのです。