両親ともに被爆、家族を失った悲しみ
1945年8月9日、長崎市は1発の原子爆弾でおよそ7万4千人が犠牲になりました。
平戸さんの母・ハルミさんは、爆心地から4キロほど離れた自宅で被爆。父・泰次郎さんは3日後に疎開先から爆心地1キロ圏内の自宅に戻り入市被爆し、母親や兄弟を失いました。

平戸さん自身は就職を機に1991年山口に移住。2016年から山口市で開かれている原爆忌の追悼式に参列しています。山口市原爆被害者の会にも参加し、被爆者や遺族と継承活動に尽力しています。
長崎平和式典で感じた「地球市民」
そして今月9日、平戸さんは長崎の平和祈念式典に、祖母の遺族として、そして山口県の遺族を代表して参列し、花を手向けました。

そのときに見た、海外からの参列者たちが涙を流す姿が心に残っています。
平戸さん
「式典が終わって真っ先に頭に浮かんだことばが『地球市民』ということばです。国籍、信条、そういったことを分け隔てなく、もうみんなで平和活動っていうのは行っていくべきだなっていうのは実感いたしましたね」
式典には、長崎で暮らす大学生の長男も一緒に参列しました。