終戦を告げる玉音放送後に出撃して亡くなった「最後の特攻隊」の慰霊祭が15日、大分市で行われました。

大分市の大洲運動公園は、かつて大分海軍航空隊の基地があり、80年前の15日終戦を告げる玉音放送が流れたあと、特攻隊が出撃。19歳から24歳の隊員ら18人が命を落としました。

慰霊祭には地元の住民らおよそ50人が参列し、出撃時刻の午後4時半に合わせて黙祷を捧げたあと、慰霊碑に玉串を奉げ、平和への思いを新たにしました。

(参列者)「みんな若くて亡くなっているので、これは忘れてはいけないと思いました」

慰霊祭には別府大学の学生5人も参列しました。5人は大学のゼミで大分県内の戦争遺跡などを巡って歴史を学んでいて、同世代の若者が戦争で尊い命を落とした惨状に思いを馳せていました。

(学生)「日本の戦争でこういう人がいることにびっくりしました」「同じ若さで特攻に行ったというのがとても印象に残っています」「戦争は起こしたらいけないと思いました」

また、大分海軍航空隊を調べている郷土研究家の亀田雅弘さんが講演を行い、アメリカ軍が撮影した大分基地の空襲映像などを紹介しながら、爆撃を受けた場所や当時の様子を解説していました。

亀田雅弘さん「こういうった映像を見ることが平和のありがたさを認識し直す一つのきっかけになると思います」

主催者は「悲惨な戦争を繰り返さないよう、後世に伝えていきたい」と話しています。