ハザード以外に“サンキュークラクション”も?

「クラクションを鳴らし感謝を伝える『サンキュークラクション(サンキューホーン)』については、不要な警音器は禁止されており、道路交通法に違反する可能性があるので控えてほしい」

混んだ道での運転、感謝を伝える時は、相手に誤解されないよう注意が必要です。

ヘッドライトを上向き下向きを連続して切り替えたり点滅させたりして合図を送る、ドライバー同士のコミュニケーションの一つ「パッシング」。交差点で対向車線にいる車に道を譲るときなどに使います。ただこのパッシングも、場合によっては誤解を招いてしまう可能性があるんです。

広島中央自動車学校 大島洋祐 教習指導員
「後ろからすり抜けてきたバイクに気づかず道を譲ろうとしてパッシングしてしまうと、バイクと相手の車が事故を起こしてしまう可能性があります。他にも『早く行けってこと?』と、せかされたと感じる人もいるかもしれません」

教習所では、教習中にパッシングをすることは原則ないといいます。では、パッシングせずに相手に道を譲りたい場合は、どのような方法があるのでしょうか?

広島中央自動車学校 大島洋祐 教習指導員
「手でハンドサインをするなど、ジェスチャーで伝えても良いと思います」

また、相手からパッシングされた場合は、譲ってもらったと思ってもしっかり自分で確認し、気をつけて右折することが大切だと言います。
パッシングについて広島県警に尋ねてみると・・・

広島県警 交通部 松原啓文 理事官
「パッシングは法令で用途が定められておらず、やっていけない訳ではありません。ただ、夜間、対向車の進行を妨げるような使い方をすると違反となることがあります。また、パッシングをした側と受けた側で意思疎通ができないことがあるので気をつけていただきたいです」

やはりパッシングをする際に十分に注意して行う必要がありそうです。「サンキューハザード」や「パッシング」、相手を思いやっての行為ですが、いらぬトラブルを生まぬよう、注意が必要です。