「なんとなく空き屋」が増加する

 総務省の「空き家の数の推移」を見てみると、高齢化や相続などを背景に右肩上がりに増加していて、2023年は過去最多の900万戸が空き家になっています

 このデータには、別荘やいわゆるセカンドハウスと言われるような住宅も含まれていますが、基本的には1年以上誰も住んでいない状態のことを指します。

 横浜市立大学の齊藤広子教授は、売らず・貸さず・活用もしない、「何となく空き屋」が増加していると指摘。

 例えば、荷物が残ったまま行くのは年に数回、荷物や思い出が処分の障壁になっている。そして、どうするか決まらず管理せずに家だけが劣化していき、最終的には使えなくなってしまう。こういった空き屋を、『なんとなく空き家』と呼んでいて、いま増えてきているということです。