母親が「靴を履いていると間に合わない」と言うから…

20歳のときに延岡大空襲を経験した柳田洋子さん、100歳。
当時、母のトモさんと2人で自宅にいた柳田さんは、B-29の旋回音が近づいてくるのに気付きました。

母のトモさんは、病気で身動きがとれない状態でした。

(柳田洋子さん)
「(母が)『飛行機の音が(いつもは)遠いが、きょうは近いぞ、危ないから早く防空壕に入れ、靴を履いていると間に合わない』と言うから、靴を握って前の掘ってある防空壕に飛び込んだ。そしたら、同時のように爆弾が落ちた」

洋子さんは助かりましたが、母のトモさんは帰らぬ人となりました。

(柳田洋子さん)
「母が亡くなったときは一番悲しかった。私と2人だったから。それがなくなってもう1人になったからね、私… 何もかも無くなってしまうし、人の命も亡くなるでしょう、知ってる人がたくさん逝ってしまったし」