高台か、屋内か

稲垣:
津波注意報が出された7月30日、本島西側の低地にある北谷町北前区の徳田自治会長に地域の避難行動を聞いてみると、住民の対応は実に様々でした。
区内には12の津波避難ビルがあるんですが、ほとんどが低い場所にあります。自治会長は観光客2人と一緒に米軍キャンプ瑞慶覧の消防署、海抜25メートルぐらいのところまで避難された。ほか、高架道路から琉大病院(海抜約60メートル)に避難した方や、北中城のライカム(海抜90メートル以上)まで逃げた方もいました。
一方で、屋外避難をせず、海から離れた自宅や職場の安全な場所にとどまった方も多かった。公民館で体操に参加していた23人のうち、屋外に避難したのは4人でした。遠い高台まで逃げた人と、海岸から離れた自宅で安全確保する人に分かれたのです。