先週、鹿児島に大雨特別警報をもたらした前線が北上。大気の状態が非常に不安定となった影響で山口県内では9日から大雨となりました。

10日午後には県西部に線状降水帯が発生。下関で1時間に67ミリの非常に激しい雨が降りました。
24時間の雨量は下関で366.5ミリ(~10日午後8時10分)、宇部で306.5ミリ(~10日9時30分)と、いずれも観測史上最大となりました。

山陽小野田市では線路をくぐるアンダーパスに水が流れ込み、車が取り残されました。
下関市や宇部市でも広い範囲で道路が冠水。阿武町では国道191号ののり面が崩れる被害が発生。車に乗った男性が軽傷を負いました。
渡辺 敦記者
「こちら下関市深坂ため池の沿って走る道路なんですが、ご覧のとおり山肌が崩れ落ちています」

下関市では山肌が崩れて道路に流れ込み、市道が通行できない状況に。近くの人たちが自主的に交通整理をする姿が見られました。

12日には本格的な土砂の撤去作業が行われるということです。
近くの家では床下浸水の被害も出ていました。庭全体が浸ってしまったといいます。

住民の女性
「高いところに市道ができて、家が低くなったっていうかね。今ようやくきれいにしたので、あんまり見えないんですけどね」
県のまとめではこれまでに山口市と長門市でそれぞれ1棟の床下浸水が確認されています。このほかに宇部市でも浸水被害の情報が入っているということです。
交通にも影響が出ました。
吉冨 冴記者
「午前8時15分の新山口駅です。こちらには在来線の運行情報が書いてあります。現在のところ在来線はすべて止まっているようです」

県内の在来線はすべて終日運転取りやめとなりました。また、山陽新幹線は始発から列車が遅れ、一部で運転が取りやめとなりました。改札前では利用客が運行状況を確認していました。

高速道路が通行止めとなり、一般道は至るところで渋滞が発生しました。
お盆の帰省時期と重なった線状降水帯、そして記録的な大雨。県内だけではなく九州北部の広い範囲で大雨の被害が発生し、帰省客や観光客など多くの人にも影響が出ました。














