大雨と雷及び突風に関する全般気象情報 第23号
2025年08月11日11時03分 気象庁発表

熊本県に大雨特別警報を発表中です。これまでに経験したことのないような大雨となっています。何らかの災害がすでに発生している可能性が高く、警戒レベル5に相当します。命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保しなければならない状況です。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に最大級の警戒をしてください。

[気象概況]
 前線が黄海付近から西日本日本海側を通って東北地方へのびており、前線上の黄海付近に低気圧があって東へ進んでいます。前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、大気の状態が非常に不安定となっています。特に九州北部地方では、猛烈な雨が断続的に降っており、熊本県では、11日10時までの24時間降水量が400ミリを超える記録的な大雨となっています。
 12日にかけて、前線は西日本日本海側から東北地方に停滞し、前線上の低気圧は対馬海峡付近を通って、12日夜に北陸地方へ進む見込みです。このため西日本から北日本にかけて、大気の非常に不安定な状態が続くでしょう。

[雨の予想]
 北日本から西日本では、雷を伴い非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
11日12時から12日12時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  東北地方       80ミリ
  関東甲信地方    150ミリ
  北陸地方      120ミリ
  東海地方      200ミリ
  近畿地方      150ミリ
  中国地方      120ミリ
  四国地方      150ミリ
  九州北部地方    200ミリ
  九州南部       60ミリ
その後、12日12時から13日12時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  北陸地方   100ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は、以下のとおりです。
  九州北部地方 熊本県
   11日昼過ぎにかけて

[防災事項]
 熊本県に大雨特別警報を発表中です。これまでに経験したことのないような大雨となっています。何らかの災害がすでに発生している可能性が高く、警戒レベル5に相当します。命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保しなければならない状況です。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に最大級の警戒をしてください。また、西日本から北日本の広い範囲で12日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。降ひょうのおそれもありますので、農作物や農業施設の管理にも注意してください。