お菓子の「ポッキー」の形が「立体商標」として登録されました。「悲願だった」ということですが、一体どのような商標なのでしょうか?

スティック状のプレッツェルに、チョコレートをまとわせたこのお菓子は…

「ポッキー?」
「ポッキー。形とか、色とかでわかります」

誕生からおよそ60年。世界中で愛される「ポッキー」です。

このポッキーの形ついて、販売する江崎グリコがこの度、悲願を達成!それは…

江崎グリコ グループ法務部 砂押健太さん
「立体商標登録できました」

「立体商標の登録」です。

「立体商標」とは何なのか?商標登録の専門家によりますと、明治の「きのこの山」や「たけのこの里」など商品そのものの見た目や、「ヤクルトの容器」などパッケージの形。また、「カーネル・サンダース」や「くいだおれ人形」のようなキャラクターの人形などを対象に登録・保護する制度。

登録できればいわゆる“パクリ”防止につながるのですが、そのハードルは高いといいます。

押本特許商標事務所 押本泰彦 所長
「証拠もたくさん積まなくてはいけない。単に出願すればいいという問題でもない」

“ポッキー立体商標プロジェクト”の中心人物、砂押さんが振り返る苦難の日々…

江崎グリコ グループ法務部 砂押健太さん
「ポッキーの形状の有名性をいかにして立証していくか。証拠資料の収集、どの資料を集めればいいのか、最終的には社内のデータベースに格納しきれないくらいの大量の資料を集めた」

そして、一番のポイントは「この形を誰もが知っているか否か」の証明。それを調べるために、形だけで「ポッキー」と認識できるのか、1000人以上に対し、インターネット調査も行いました。

結果は、9割以上の人がポッキーと回答。これで登録に大きく近づいたと確信したといいます。

60年の歴史を持つ商品という重圧。

江崎グリコ グループ法務部 砂押健太さん
「長い取り組みでもありましたし、社内のメンバーからも期待を受けていた。ポッキーのブランド力を信じて推進していった」

地道な調査を積み重ね、およそ3年。先月25日、ついに悲願の立体商標登録に至りました。

江崎グリコ グループ法務部 砂押健太さん
「実家の母親からもニュース見たよということで、LINEもらいました。頑張って良かった」