仕事中に熱中症で亡くなる事例も増えている

国は対策を強化。仕事中に亡くなる事例が増加していることから、今年6月から、企業の熱中症対策は努力義務から法的義務に変わった。

対象となるのは、気温31度以上で連続して1時間以上作業する場合や、1日あたり4時間以上業務が続くことが見込まれる場合、だ。暑い日中に屋外でこの条件で働く人たちは少なくない。

とりわけ暑さのなかに身を置かざるを得ないのが、建築関係者だ。炎天下で働きながら、熱中症から身を守る取り組みを取材した。

照り返しの強い建築工事現場 強い日射によるダメージもありそう

午後2時過ぎ。那覇市内の現場の温度計は34度、湿度は60%を超えていた。過酷な現場の熱中症対策は…

▼國場組・現場監督 仲宗根寛志さん
「製氷機です。当初2台だけだったんですけど、暑さが早くきて、人数も増えて、2台では足りず4台設置した」

約40人の作業員が働く現場では、経口補水液などが入った救急バッグや、冷房の効いた救護室などが用意されていた。

現場に設置された製氷機

「気分が悪くなったら報告してくれと。1人で休むのではなくて、必ず付き添いの人を伴ってくださいと、朝礼で伝えている」

これは法改正によって、熱中症の初期症状がある人などを発見した際の報告体制を定め、周知することが義務化されたことを受けた対応だ。このほか、重症化を防ぐための手順を作成することも求められている。