1118円。きのう4日、厚生労働省の審議会でまとまった今年度の最低賃金の全国平均の目安です。鹿児島でも1000円を上回る可能性があり労使双方、街の人も受け止めはさまざまです。

きょう5日、鹿児島市で、労使の代表らによる会議が開かれ、県内の最低賃金について話し合われました。

4日、東京で開かれた厚生労働省の審議会では、今年度の最低賃金について、全国平均の時給の目安を1118円にすることでまとまりました。前の年から63円の引き上げで、過去最大の上げ幅です。(鹿児島含む一部地域は64円)

こちらは、鹿児島県の最低賃金の推移です。年々上昇し去年は過去最大の上げ幅となる56円アップで953円になりました。4日に示された目安通り改定されれば1017円となり、初めて1000円を超えることになります。

(記者)「最低賃金が1000円を超える可能性もあるが、みなさんの受け止めは」

(福祉関係・40代)「どんどん上げてほしい。4月に賃上げはあったが、それでも全然足りない」

(パート・50代)「(賃金が)上がっていってほしい」

(カフェ店長・20代)「時給が上がることは賛成だが、会社の売上も考えないといけない」

5日の会議では、労働者側は「物価高による生活苦」を訴え、使用者側は、「人手は不足しているものの採用する余裕がない」などと苦しい現状を訴えました。

(連合鹿児島 海蔵伸一事務局長)「(最低賃金を)上げていくことは経済の好循環を回すという意味でも重要。目安を上回る額を提示していきたい」

(県経営者協会 濵上剛一郎専務理事)「高い数字で戸惑っている。(どうすれば)使用者側としての訴えを理解してもらえるのかを詰めていきたい」

今月8日の会議で、労使双方の具体的な賃金が提示される予定で、そして秋までに鹿児島の最低賃金が決まる見込みです。