国内のコメは足りていませんでした。きょう5日政府は「コメが不足していた」と認め増産にかじを切りました。
鹿児島県内のコメ農家からは「高齢化が進み、作る人がいない」と冷静な声があがっています。
政府は今年6月から石破総理をトップとする関係閣僚会議で、コメ高騰の要因を分析してきました。
そのなかで、インバウンド需要や日本人のコメの消費量の増加で政府の想定より需要が伸びた上、猛暑などの影響で想定よりコメを供給できていなかったと分析しました。
(小泉進次郎農水大臣)「コメが不足するとの認識が広まり、調達競争が発生した。これらの検証内容を踏まえて、今後は需給の変動に柔軟に対応できるよう官民合わせた備蓄の活用や増産に舵を切る政策へ移行する」
「コメは足りている」としてきた主張を180度転換し、事実上の減反にあたる生産調整を見直しコメの増産に舵を切ります。

伊佐市菱刈でコメを生産している亀割浩介さんです。政府の方針転換を冷静に受け止めていました。
(コメ生産者 亀割浩介さん(49))「いろいろな客から話を聞くと、(コメは)ないんだろうなと当初から思っていた。やっぱりなかったのかなと思った」
価格高騰で消費者のコメ離れも懸念される中、“自慢の味”で選んでもらえるコメ作りを目指しています。今後、コメの増産にかじを切るかどうかについては…
(コメ生産者 亀割浩介さん(49))「増産と言われても(伊佐市の)中山間地域は荒廃した農地もあるし、高齢化で(コメを)作る人もいない状況で、増産は限られたところではなかなか難しい」
コメ農家は政府方針に振り回される形となり今後の対応が懸念されます。