「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録されて10年を迎えました。記念のシンポジウムが鹿児島市で開かれました。

2015年に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」は、8つの県に点在する23の構成資産から成り立っていて、このうち、「旧集成館」、「寺山炭窯跡」、「関吉の疎水溝」の3つの資産が鹿児島市にあります。
鹿児島市が開催したシンポジウムは、世界遺産の調査研究や保全などに関わってきた人たちが、これまでの取り組みや認知度向上などの課題についてプレゼンテーションやポスターで発表しました。

また、トークセッションでは、次の世代に伝えるためにこれから必要なことなどをテーマに意見を出し合いました。
(吉野東中学校・宿里佳代教諭)「学校現場というのがとても近くで大事なポイントになると思う。校区のこと、自分の住む町のことを誇りに思う気持ちを育んで外に行ってほしい」
(鹿児島大学・木方十根工学部長)「文明、産業、技術のあり方を深めていっていけるような若者にどんどんこの世界遺産を知ってもらって、トライしてもらいたい。その先に世界遺産の価値が更に高まってくる未来があるのでは」
鹿児島市では、登録から10年を機に今後も保全と活用をすすめ、認知度を更に上げていきたいとしています。