気温が高く、雨が記録的に少ない状況により、農業や畜産業に被害が出ているとして、JAなどがきょう午前、吉村知事に対策を求める緊急の要請を行いました。

要請を受けて、県では先程、農作物への影響に対応するため緊急支援を実施すると発表しています。

きょうはJA山形中央会などが県庁を訪れ、吉村知事に要請書を手渡しました。

JAによりますと、このところの気温の高さや雨が記録的に少ない影響で水田に十分に水が行き渡らず稲が枯れ始めているところもあるということです。

また、ブドウのデラウェアも糖度はあるものの実が大きくならず色づきが進まないものが出ているほか、スイカは日焼けの被害により集荷が進まない状況だということです。

こうした中、コメ農家では水田からの排水をポンプで再び水田に取り込むなどしているほか、畜産業では高温対策に屋根に断熱塗料を塗り室温を下げるなど対応を行っているということです。

こうしたことから今年の農畜産業の収入は例年に比べ2割ほど減ると見込まれ、要請書では資金など緊急的な支援のほか、異常気象に対応する長期的な対策を求めています。



県農業協同組合中央会 折原敬一 代表理事会長「機材関係を含めた対応関係を早急に手立てしていただけるのか、あるいは昨日大臣が発していたように給水車とかポンプ車とか何かを利用する方法を考えて地域の中で連動しながらやっていただくような相互扶助でやっていただけたらと思います」

要請を受け、県では農業用水の確保や園芸作物の高温対策などにかかる費用の一部を支援すると発表しました。

対象はJAや農業関係者などで、補助は県と市町村が共同で負担するとしています。

申請は各市町村で受け付け、支援の時期は市町村ごとに異なるということです。