中国・蘇州市で日本人の親子が地下鉄の駅で襲われた事件。きのう容疑者が確保されましたが、動機などわかっておらず、現地の日本人の間では不安が広がっています。中継です。

江蘇省蘇州市の事件現場となった地下鉄の駅周辺です。容疑者が確保されたということもあってか、警備が強化されているようには見受けられません。

上海にある日本総領事館によりますと、おととい夕方、蘇州市の地下鉄駅構内で子どもを連れた日本人女性が石のようなもので殴られ、けがをしました。

関係者によると、親子は電車を降りてトイレに向かう途中で襲われ、母親は頭を縫うけがをしましたが、入院はしていないということです。

きのう夕方、現地の公安当局が容疑者の身柄を確保したということですが、氏名や性別、日本人を狙ったのかどうかはわかっていません。

蘇州市では去年6月にも日本人が襲われる事件があり、不安が広がっています。

家族で蘇州に住む日本人
「またかという感じです。私自身はどうにでもなるんですけど、仕事中は家族が単独になるので…」

中国では先週から戦時中の「南京事件」を題材にした映画が公開されていて、反日感情の高まりを心配して、映画公開を前に家族を日本に帰したという声も聞かれました。

一方、事件について当局から発表はなく、現地メディアも何も報じておらず、動機などがどこまで明らかになるのかは不透明です。