愛知県愛西市で、ワクチン接種をした女性がその後死亡した問題で、愛西市は医療事故調査制度に基づいて、調査を行う方針であることが分かりました。

この問題は11月5日、愛西市の集団接種会場で、新型コロナワクチンを接種した直後に容態が急変した、飯岡綾乃さん(42)が、現場でアナフィラキシーの対応を受けないまま死亡したものです。

現場での対応を調査した愛知県医師会は17日、「ただちにアドレナリンを注射すべきだった」とする一方で、「投与が行われたとしても、救命できなかった可能性が高い」という検証結果を発表。



(死亡した飯岡綾乃さんの夫・英治さん)
「だいたい(アドレナリンを)打っていないんだから『亡くなったであろう』という予想なんて、何言ってるんだ。怒りしかないですね」

医師会の検証に対して飯岡さんの夫、英治さん(45)は、愛西市を相手に損害賠償を求めて提訴することを検討したいと語りました。

この問題で18日、愛知県の大村秀章知事は。

(愛知・大村秀章知事)
「あくまでも愛知県医師会の『自主的な検証』ということなので、(県として)愛西市が運営する医療事故調査について、全面的に支援をして立ち上げていきたい」

大村知事は18日、法律による「医療事故調査制度」に基づいて、愛西市として調査すべきと伝えたことを明らかに。

これを受けて愛西市も調査することを決めました。また大村知事は、専門家をリストアップするなど、県として愛西市の調査を全面的に支援していく考えを示しました。