名古屋と東京の水道水を飲み比べ


名古屋の水のおいしさにはもう一つの秘密がありました。水源の川、木曽川です。
環境省の名水100選にも選ばれ、川の汚れを表す指標は東京の水源、荒川と比べて半分。

水に溶け込んでいる「カルシウム」や「マグネシウム」から換算される「硬度」も木曽川は荒川よりも格段に低く、それが水道水の口当たりを柔らかくしているのです。
昔ながらの技術に加え、水源となる川の水質の良さがあったのです。

さらに名古屋では、老朽化が課題となっている水道管の更新にも力を入れています。


(名古屋市上下水道局・渡部健一課長)
「1年間で100キロ以上水道管を入れ替えている。新しい管は耐震性のある管にしている。内面がコーティングされたものにしますので、おいしい水を蛇口まで、そういう取り組みをしながらお届けできている」

そこで、毎日水道水を飲むという名古屋市上下水道局、渡部健一課長、松井利親主査、伊東達也主査の3人に、東京と名古屋の水道水を実際に飲み比べてもらいました。


簡単に当てられるはずですが、結果はなんと3人全員ハズレ!
実は東京も「まずい」と言われた昔に比べ、おいしくはなっているのです。

東京都は1989年から「高度浄水処理」というオゾンや活性炭を使った特殊なろ過も行っていて、おいしい水づくりに力を入れています。しかしその費用は高額です。

一方それほどのコストをかけず、100年前と同じ方法でおいしい水を送り続けている名古屋。蛇口をひねると「おいしい水」が出るあたり前を保つ取り組みがきょうも続いています。
CBCテレビ「チャント!」11月10日放送より