30日の山口県内も厳しい暑さとなりました。萩市の笠山のふもとにある天然のクーラー「風穴」からは冷たい風が吹き出し、涼を求める人たちが訪れていました。

吉冨冴記者
「萩市の風穴のそばにある明神池です。手元の気温計によりますと現在の気温35度を超えています。もう立っているだけでも汗が出てくるほど暑いです」

この暑さに猫も日陰から出られません。しかし、明神池から歩いてすぐの「風穴」に向かうと様子は一変。

吉冨記者
「風穴の方に近づいてくると一気に空気が変わった感じがします。もう涼しいというより冷たい風が吹いてきています。穴のそばにある気温計は17度をさしています」

風穴は真夏でも、15度前後の冷たい風が吹いています。

下松市から
「生きた心地がした。自然ってエアコンの冷たいのとはわけが違うから生き返った感じ」
萩市から
「あ~涼しいです。汗がつっと引く」

笠山周辺には大小無数の風穴があるそうですが、明神池のそばの風穴が最も大きいそうです。どうして真夏でも穴から冷たい風が吹いてくるのでしょうか。

萩市観光課 國守惇介さん
「夏の暑い時期に、冷蔵庫の扉を開けると冷気が出るような、あの体験と全く同じです。夏になると外気温が高くなるので外の暑い空気の中に、蓄えられたタンクの冷気がどんどん出てくるような状態になります。それが天然のクーラーと言われるゆえんでもあります」

昔、笠山が噴火して、その時降り積もった溶岩の間に、空気を蓄えるタンクができました。この中に冬の冷気が蓄えられ、春から夏になると蓄えた冷気が吹き出すしくみです。今後も厳しい暑さが予想されます。みなさんも天然のクーラーで涼を取ってみてはいかがでしょうか。