中学生が社会への意見を発表する「少年の主張」の全国大会で、山梨県北杜市の甲陵中学校の生徒が最優秀賞を獲得しました。
県内の生徒の最優秀賞は25年ぶりです。
主張に込めた想いとは?

演壇で堂々と語る甲陵中学校3年、前橋真子さん。

中学生が日頃感じていることや社会への意見を発表する「少年の主張」全国大会で、最優秀の内閣総理大臣賞を受賞しました。県内の生徒の最優秀賞は25年ぶりです。

前橋真子さん:
すごくうれしかったです。

筝曲部に所属し、生徒会長も務める真子さんは学校中の人気者です。

友人:
アイディアあふれる方で、学校行事がより豊かになって楽しいです。

友人:
すごい明るい人だなと思っている。

真子さんが今年初めて挑戦した少年の主張のテーマは自分の妹についてでした。

真子さんの2つ年下の妹、真紀さん。

生まれつき重度の難聴で、右耳は体内に電極を埋め込む人工内耳を付け、左耳は補聴器を付けています。


前橋真紀さん:
(テレビの)字幕がないとその内容に追いつけない時とかあるので、そういったときにはお姉ちゃんや家族に聞いて今なんて言ったって。

妹は補聴器などが無いと会話での意思疎通ができません。


真子さん:
色々な人と接するうちにあれってちょっと戸惑いや違和感を覚えたっていうのはあります。周りの友達の視線が皆、妹に行くのにちょっと不安を覚えました。

周囲の人と自分が思う妹へのイメージの差、自分から見た妹について知ってもらいたい。
そんな思いから妹について語ることを決意しました。




「少年の主張」での真子さんの発表:
努力してハンディキャップを乗り越えていた、障害者というフィルターを通さずありのままの妹を見てほしい、障害がある人への理解が進むことで一人またひとりと笑顔が増えていくと確信している。
全国大会で最優秀賞に輝いた真子さん。

今回の経験から将来の夢も生まれました。



真子さん:
妹のようにハンディを抱えている子はたくさんいると思うので、そういう人たちの何か助けになること、またその人たちのために発信できることがあったら積極的にしていきたいなと思います。
真子さんが発表した文章のタイトルは「あなたの声、心に届け」。
「障害のある人への理解」…中学3年生が社会に投じた言葉です。