県内では今年、特殊詐欺やSNSを使った詐欺の被害額が半年間で12億円を超え、去年を上回るペースとなっています。
29日は鹿児島市で、うそ電話詐欺の被害を防いだ女性に、警察から感謝状が贈られました。

鹿児島西警察署から感謝状が贈られたのは、鹿児島市の看護師・中村杏奈さん(37)です。

中村さんは、今年6月、鹿児島市内の金融機関でATMの列に並んでいたところ、自分の前にいた60代の女性が、携帯電話で誰かと通話しながら慌てた様子でATMを操作していました。

中村さんは不審に思い、女性に声をかけたところ、「警察から電話があり、口座が犯罪に悪用されているので100万円振り込むようにと言われた」と話したことから、うそ電話詐欺を疑い、その場で警察に通報しました。

(看護師 中村杏奈さん)「電話しながらATMを操作しているという点で、詐欺かなと思い声をかけた」

(鹿児島西署・生活安全課 松元直樹課長)「もし少しでもおかしいと思ったら、それは詐欺なので、まわりにいる人にすぐ知らせることが大事」

県警によりますと、県内での特殊詐欺やSNSを使った詐欺の被害は、今年に入って6月末までの半年間で、259件、およそ12億7,500万円に上り、去年を上回るペースとなっています。

このうち、うそ電話詐欺の被害は5億円で、去年に比べ4億円増えています。