さらに、双方の食い違いは続きます。

日本エコロジーは、釧路市のガイドラインに基づき、2024年12月と2025年3月に、調査結果を博物館に提出したということです。

一向に博物館からの返答がなかったため、工事に着手すると、突然、博物館から「ガイドラインに基づいて専門家の意見を聞くよう」連絡があったといいます。

・釧路市立博物館 秋葉薫館長
「調査報告書を12月に受け取りましたが、『予備調査』と書いてあったので、正式な調査報告書が提出されるものと認識していた。調査が完了したとは考えておらず、必要な書類の提出を要請している」


釧路市は、計画届出書が提出されたので受理したものの、2024年12月、博物館に提出された調査報告書が「予備調査」と記載されていたため、本調査の報告書を待っていたということです。

お互いに、お見合いの状態が続いていたわけです。

しびれを切らした日本エコロジーは、6月に工事を開始。

ただ、5月にタンチョウの親子を市民が確認したため、博物館は専門家に意見を聞くように依頼したのです。

・釧路市立博物館秋葉薫館長
「これについても、まだ協議中のため、これから事業者と協議を重ねていく予定です」


自然保護か再生可能エネルギーか。2つの価値観が対立する中で、工事は今も続いています。